旅のスタイル 
 今回の主な目的は、能登半島と佐渡の花。車中泊の旅である。
期間は4月18日から5月9日までの22日間、うち宿泊施設・登
山者が利用するロッジに泊まったのは、佐渡の1泊だけ。
 車の走行距離は4300km、長距離を走るときは、高速道路の
千円/日の日を選んだ。

 車は、砂利道や雪道に強い四輪駆動のRV。車にはPCと小型
のプリンターを積み、インターネットとメールは車中で行った。
 登山計画は、行った先々で得た花や登山道の状況など、最新
の情報を得て立案。地図は、歩く山を決めてからその都度インタ
ーネットで取り込んで印刷した。

能登半島
 最初に訪ねたのは能登半島。花で人気があるのは、4月19日
に登った猿山である。
 能登半島には、4月19日から22日まで4日間滞在し、山を歩
いたのは3日間、6座である。

佐渡
 4月23日に、フェリーで新潟港から渡り、5月2日までの10日
間滞在した。うち、山を歩いたのは
天気に恵まれた6日間11座である。天気が良くなかった4日間
は、金山の跡や郷土資料館などを訪ねた。
 今年の残雪は少ないそうであるが、標高500m付近から上に
は所々に雪が残り、4月27は寒波が来て雪が降った。
 新雪の量はドンデン高原で15〜20cm、最高峰の金北山では
70cmと、かなりの量に達した。金北山では、残雪の上に積もった
雪による表層雪崩も危惧された。
 山の花は、標高差による早晩はあるものの全体的には見頃で
、花の種類・数ともに多く、十分に堪能することができた。

天橋立
 5月2日に佐渡を発ち、翌3日はまだ訪ねたことがない京都府
の天橋立に立ち寄った。連休中ではあるが、天橋立は古くからの
名所なので、人出はさほどないのでは、と思って近づいたが、考
えが甘かった。道路は10km以上の大渋滞。
 途中の道路は車専用で3時間を超えるのろのろ運転。Uターン
も迂回もできずに、歩いた方が早い状況に陥ってしまった。
 ようやく辿り着いた天橋立を一望できる山へのケーブルカー乗り
場は、長蛇の列。待ち時間は1時間余りとのこと。
それなら、歩いて登ろうと思い歩道を尋ねるが、歩いて登ることは
できないとのこと。泣きっ面に蜂である。
 仕方なく、山の上から天橋立を眺めるのをあきらめ、天橋立の松
林の中を少し歩いてから車に戻り、気を取り直して丹後半島へ向か
った。

丹後半島
 九州への帰りに、5月3〜8日までの6日間、丹後半島を訪ねた。天気はぐずついた日が多く、山を歩いたのは3日間、3座である。
今回歩いたのは、いずれも自然林が多い里山で、中でも、ブナ林が残る高山は実に素晴らしい。

絶滅した鳥の野生復帰
 トキ(新潟県佐渡市 国見山周辺)
 コウノトリ(兵庫県豊岡市 県立コウノトリの郷公園周辺)

 トキは絶滅し、コウノトリは渡ってくることはあっても、日本での自然繁殖が途絶えた鳥である。
今回、山旅の合間にこれらの繁殖や野生復帰が試みられている地域を訪ねてみた。
 トキやコウノトリが生息できる環境、すなわち餌場や産卵場所があるところは、ヒトにとっても健康的で住みやすいところである。
 現在、そのような環境を作りだすことができるのは、農業や林業の場である。
 餌場となる地域の田んぼでは、多くの農家の協力によって、農薬や化学肥料を極限まで減らした栽培が行われ、餌の魚やカエ
ル、昆虫などを殖やす努力が行われてる。

 農薬や化学肥料を減らせば農作物の収穫量は減り、田んぼの草取りや害虫の発生状況の見回りなどに、多くの手間と時間が
がかかることになるが、それらのことを承知の上で協力をして下さっている農家の皆さんを応援したい。
北陸の山と花

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復路

往路

4/19〜22
(能登半島)

5/8 帰着

5/3〜5/7
(丹後半島)

4/23〜5/2
(佐渡)

4/18 出発