川辺川源流点(約1640m)〜国見岳(1738.8m) 熊本県

経路概念図 クリックで拡大




    川辺川の源流点
大岩の下から清らかな水が流れ出す
水温10℃、気温は16℃
流水量は、ペットボトル500ml/4〜5秒



国見岳山頂からの眺め 奥は霧立ち越の稜線





五家荘樅木 花資料館での出発式



入渓地点 川辺川源流橋(仮称)の左岸から入渓



マタロク谷を遡る



流れに沿って通過できない所は高巻く



渡渉点は19カ所、慎重に通過する



       源流点の側で昼食 
少し奥にはオオヤマレンゲの木ががたくさん立っている




国見岳山頂



 2013年9月23日

 熊本県八代市の五家荘と、隣接する五木村の合同イベント、「川辺川源流探し」が行われ、私たちも参加。参加者は、地域消防署の救助隊員6名を加えた総勢52名。2台のマイクロバスに分乗して、入渓地へ向かう。

 入渓地は、樅木林道のゲートの先4.2kmほどのところ。ゲートはいつも閉められていて、一般車の通過はできない。しかし、この日は森林管理署の特別な取り計らいにより、マイクロバスで通過。
 
 入渓地点は、林道に架かる橋の左岸。現在のところこの橋に名前はないので、仮に、「川辺川源流橋」としておこう。この源流橋から見える渓流域は、近いうちに「川辺川源流」と名付けられるそうである。
 ちなみに、国交省の発表によれば、川辺川の水質は日本一とされている。

 参加者を5班に編制し、各班ごとに源流橋から左岸沿いに進む。谷はすぐ先で二つに分かれ、左はヒガエリ谷、右はマタロク谷である。一行は、右のマタロク谷を進む。渡渉を繰り返しながら、流れに沿って進めないところは、急な斜面を高巻く。
 渓流の水は澄み、谷筋の自然林は美しい。緑の透過光を浴びながら登っていると、身も心も緑色に染まりそうである。

 流れが小さくなり、空が広く見えるようになってしばらく登ると、先頭集団から「着いた〜」の歓声。源流橋を出発して3時間、苔むした大岩の下から清冽な水が流れ出していて、源流点にふさわしい雰囲気である。

 世話役さんから、「ここを、川辺川の源流点としたい」、「いかがでしょうか」との問いかけに、全員賛成の声。皆さんそれぞれに源流点の湧水で喉を潤し、横断幕を張って記念写真。この横断幕は私たちが準備をしたもので、写真に撮ってみるとなかなかのできばえである。

 私たちは、数年前から源流点の設定を提案をしてきただけに、この日を迎えることができて感慨深いものを感じる。源流点の近にはオオヤマレンゲの木がたくさんあり、気高い花が咲く頃にも訪ねてみたいと思う。

 源流点から、平家山と国見岳を結ぶ稜線までは150mほど。目印を確認しながら稜線に出て、さらに右へ200mほどで国見岳の山頂に着く。山頂で展望を楽しんだあと旧登山口へ下り、待機していたバスに乗って樅木の花資料館に戻った。

 今回のルートである源流橋から源流点までは、19カ所の渡渉点がある。さらに、流れに沿って進むことができない岩場では、急斜面を高巻くところもある。ルートに目印は付けられているが、地形図とコンパスは必ず携行したい。
 渡渉点には飛び石も配置されており、この日の水量であれば、普通の登山靴に水が入ることもない。しかし、水量が多いときは危険であり、入渓を控えたい。

 五家荘一帯は日本山岳遺産に認定されたエリアで、これからスケールの大きな紅葉の季節を迎える。この日に歩いたルートも、渓流や緑の苔を背景に、美しく色づくのではなかろうかと、大いに期待をしている。
  
 
 アケボノソウ

 
アキチョウジ


ヒカゲミツバ

 
テンニンソウ

 
ジンジソウ


マムシグサの実

 

ヤマアザミ

 
 
解散式 五家荘 花資料館



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