旭岳(2290.9m)〜間宮岳(2185m) 大雪山系 北海道

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旭岳山頂

 
  
ロープウェイ姿見の駅近くから見る旭岳


旭岳から見るトムラウシ山


万年雪が残る旭岳の北斜面


2011年9月21日

 旭岳は北海道の最高峰で、登るのは4回目。旭岳は、今回で終わりにしたいと思ってのお別れ登山である。

 一回目は20年ほど前。登山初心者の頃で、今回と同じルートを歩いたが、濃いガス
と残雪に何度もルートを見失って苦労をした。

 二回目は10年前、黒岳から旭岳へ縦走した。この時は、出発地の層雲峡へ戻る
タクシー代が2万円ほどと手痛い出費。広いすそ野には近道とがあるだろうと気軽に考えタクシーを利用したが、これが大きな誤算。近道はなくてタクシーのメーターは上がり続け、軽率な計画を大いに反省。

 三回目は7年前、残雪季の登山で強い風と濃いガスに裾合平への周回を断念し、
山頂からやっとの思いで引き返した。この時は、途中で引き返すことも考えられる厳
しい気象の中、登山口で出会った一人の青年に同行を頼まれて一緒に行動した。

 そして、今回は一回目と同じコースを辿ることにして、ケ−ブルカーで姿見の駅へ。
 駅を出ると一昨日から続く寒波で風は冷たく、防寒着のフードをかぶって石ころの
道を登る。

 高曇りの中、山頂からの見通しは良く、別れを告げる私たちに応えるかのように、これまでに登った十勝連峰やトムラウシ山、そして遠くには、斜里岳から知床半島の山影も見える。

 山頂では、これまでの無事の登山に感謝をするとともに、今後の安全を願って裾合平へ向かう。

 山頂から大きく下って登り返すと、一昨日歩いたお鉢巡りの道に出会う。そこからは
逆回りに進み、間宮岳を経て中岳の手前から裾合平へ下る。

 沢に降りてしばらく進むと硫黄の臭いが漂ってくる。さらに下ると登山道脇に湯気が見え、温水が音を立てて湧き出している。湧き出し口にそーっと手をつけてみると、少し熱いが心地良い。

 近くの川床には浴槽に見立てた浅い湯だまりが作られ、お湯に浸かることもできそう
だ。しかし囲いはなく、登山道からは3mほどの至近距離。ここで裸になって浸かるには、かなりの勇気がいりそうだ

 さらに下ると裾合平に着く。ここは紅葉の名所で、たくさんの鑑賞者とすれ違う。しかし、期待したナナカマドの紅葉は今ひとつ。このところの急激な寒波が影響したのか、真っ赤に色づくはずのナナカマドは茶色になり、赤く染まるチングルマの群落もくすんでいる。

 裾合平からは、旭岳の中腹にできている幾つもの小さな谷や尾根を越えて姿見の駅に戻った。

追記
大雪山系は初冠雪
 9月19日から気温が低下し、高い山では初雪注意報が出されていた。そして、9月22には旭岳や黒岳などで冠雪が観測され、気象台から平年より3日早い初冠雪の情報が出された。
 マスコミの情報では、黒岳の積雪は3cm。



間宮岳から見るお鉢平と一昨日登った黒岳


間宮岳山頂


裾合平の紅葉


紅葉したウラシマツツジ


     裾合平 チングルマの紅葉と旭岳


ガンコウラン

 
コケモモ


温泉水で青々と育っている苔

 

シモツケ

シラタマノキ


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エゾノリュウキンカ



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