嘉穗アルプス 日本山岳遺産に認定


日本山岳遺産のポスター:嘉麻市作成


 福岡県嘉麻市と朝倉市・郡の境にある馬見山、屏山(へいざん)、古処山(愛称:嘉穗アルプス)が今年10月、日本山岳遺産に認定されました。
 九州における日本山岳遺産の認定は、熊本県五家荘エリアに次いで2カ所目です。

 嘉穗アルプスには、国の特別天然記念物に指定されているツゲの原始林やオオキツネノカミソリの群落、それにギンバイソウなどの貴重な植物が生育し、珍しいニシキキンカメムシも生息しています。この山域には、食物連鎖の頂点に立つといわれる
クマタカも生息するなど、次世代に残したい豊かな自然が息づいているところです。
 また、巨大な御神所岩や奥の院、大将隠しと呼ばれる大岩の空間もあります。それに、苔むした石灰岩の造形も多く見られるなど、変化に富んだ登山を楽しむことができます。
 さらに、嘉穗アルプスの縦走路は、英彦山修験道の峰入り古道や九州自然歩道に重なっています。
 嘉穗アルプスでは、登山道の保全や自然保護、広葉樹の植林などを行っている嘉麻市の「嘉穗三山愛会」が活動中です。
 これらのことが総合的に評価されて、2016年度・日本山岳遺産に認定されました。
 私たちは、「嘉穗三山愛会」の活動を応援しています。



追記

 嘉穂アルプスを源流域とする遠賀川はサケが帰る川として知られており、馬見山登山口のそばにはサケの孵化場があります。毎年春には,
遠賀川源流サケの会が遠賀川流域の幾つもの小学校と連携し、各学校に近い支流ごとにサケの放流も行われています。




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