矢岳(1131.6m)〜竜王山(1175m) 宮崎県


経路概念図 へ




ミカエリソウ

 2009年10月3日

 高原町王子原公園の先にある登山口から、標記2座を経てセタオ道へ周回した。距離は8.2km、所要時間は5:05であった。

 今日のめあては、ミカエリソウの花。名の由来は振り返って見たくなるほどに美しいから。この植物は草ではなく、木の仲間。

 標高が900mを越えるあたりから、ミカエリりソウが現れ始める。花は見頃を過ぎてはいるが、つぼみが残っている花もちらほらと。
 
 途中の群落では、鎌で刈られたような跡がある。地元の人の話では、シカが食べた跡とのこと。過剰に殖えたシカによる食害は、九州一円で深刻化しており、この大きなミカエリソウの群落が将来にわたって維持できるかどうか、気がかりだ。

 1000mを越えた辺りからは、見頃の群落が数カ所現れる。青空に映えるミカエリソウの花は、いつまでも見ていたいような美しさだ。

 矢岳からの展望は素晴らしく、すぐ近くに、高千穂峰から新燃岳にかけての峰々が連なって見える。

 矢岳からの大展望を楽しんだあと、稜線を竜王山へ向かう。稜線には、ヤマボウ
シの木が多く、真赤な実をたくさん着けている。
 竜王岳からは尾根を南西へ下り、炭化木があるとされる谷を目指す。

 下り着いた所は、火山性の砂礫が堆積する台地で、 その台地には、浸食が進みつつある形成途上の浅い谷が何本もできている。
 谷底への降り口には小さな道標板があり、炭化木の位置が示されている。道標に沿って分岐する小さな谷へ進むと炭化木に辿りつく。炭化木は崖の途中から30cmほど姿を現しており、近くには説明板もある。 説明板によると、この炭化木は今から300年ほど前、新燃岳の爆発による噴火
物によって立木が埋まり、蒸し焼き状態になってできたそうである。

 昨年は見つけることができなかった炭化木も見ることができ、満足をして帰路についた。




後方は高千穂峰

 
イナカギク


ツクシコウモリ

 
マツカゼソウ

 
炭化木

 
 
ミヤマキリシマ

 


 
色づいたカエデの幼樹

 
ミカエリソウで休むキタテハ


ヤマボウシの実

 

アオハダ


ウルシ

 

色づき始めたシラキ



Back