白鳥山(1638.8m)〜銚子笠 ちょうしがさ(1488.9m) 熊本県

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白鳥山山頂

 
銚子笠山頂

 
白鳥山・水上越・銚子笠分岐

 
時雨岳・銚子笠分岐


平家の歴史を思い起こさせる石灰岩の造形


2009年8月18日

 八代市泉町にある、峰越林道の峠から標記2座を往復した。距離は12.8k
m、所要時間は7:10であった。

 今回の目的は、白鳥山と銚子笠を結ぶ稜線の初歩き。このルートは以前計
画したが、猛烈なスズタケのヤブで歩くのを断念したほろ苦い思い出がある。

 白鳥山は過去に椎葉村側の御池登山口からと五家荘側のウゲトノ谷登山口から登っている。それに、今年5月には「五家荘登山道整備プロジェクト」の皆さんと、今回と同じ登山口から白鳥山〜水上越〜七辺巡りを経て北山犬切りへのルート調査の折りに通過をしていて、今回で4回目。
 銚子笠は、過去に水上村の鍵掛林道から登っており、今回は2回目である。

 早朝、出発時の気温は15℃。心地よい冷気の中を出発する。登山道は、良く保全されていて歩きやすい。途中のあるブナの大木には、地上4〜5mほどのところに数株のギボウシが着生していて、白い花を着けている。

 平家の重臣、平清経の居住地跡近くにある石灰岩の造形には、緑の苔が5月に訪れた時よりも色濃くなっていて、歴史を思い起こさせるような幻想的な雰囲気を醸している。

 白鳥山の頂は樹林の中で、眺望は得られない。地図とコンパスで進行方向を確認して、時雨岳方向へ向かう。以前、密生していたスズタケは枯れ、歩きやすくなった踏み跡を辿る。

 白鳥山の山頂から100mほど進んだところで、水上越方向への分岐点を通過する。 この分岐点には、写真の道標が地面に置かれている。さらに300mほど進んだところが、時雨岳と銚子笠への分岐点で、写真の道標が地面近くに立てられている。踏み跡ははほぼ明瞭で、目印も付いている。

 分岐点から銚子笠へ続く尾根に入る。尾根は次第に明瞭になり、大きく下って少し登り返したところがピーク1468mである。このピークには、小石を積んだ写真の小さなケルンがある。

 小さなアップダウンを繰り返しながらさら、快適な自然林の稜線をさらに下る。白鳥山から2.5kmの所で、標高が最も低い1410mポイントに着く。
 その後は幅の広い尾根を緩やかに登り、少し下って登り返すと銚子笠の山頂に着く。

 銚子笠の頂は緩やかに膨らんで広場のようになっているが、周辺には木立があって眺望は得られない。山頂で一休みして、往路を引き返した。

 今回のルートはほぼ明瞭で、道標や目印もあるが、地図とコンパスは携行した方がよいと思う。

 前夜は登山口で車中泊をした。久しぶりに見る雄大な天の川と満点の星空は、脊梁山地、五家荘の大きな魅力でもある。

ブナの大木に着生したギボウシ

   
ヒメコナスビ
 

コフウロ

  
赤く弾けたヤマシャクヤクの種             

 
ヒメキンミズヒキ
 

オトギリソウ
 

ツルキンバイ
 

ナツツバキ

 

リョウブ

 
 
ノリウツギ


イケマ
 

ホウノキの実
   

緑鮮やかなスギゴケ
 



ピーク1468mにある小石を積んだ小さなケルン




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