京丈山(1472.5m)〜平家山(1496.5m)〜国見岳(1738.8m) 熊本県


経路概念図 クリックで拡大


 
京丈山山頂

 
平家山山頂


国見岳山頂

 
 
2009年3月10日

 八代市泉町ハチケン谷の林道上部から、標記3座を経て五勇谷橋近くの国見岳登山口へ縦走した。距離は15.5km、所要時間は8:17であった。

 今回は、地元「五家荘登山道整備プロジェクト」に招かれ、同プロジェクトの登山道調査に同行した。

 この日は2班構成で、一つの班は烏帽子岳から五勇山を経て国見岳、私たちの班は4名で、標記のルートを調査した。

 調査の目的は、道標設置場所の選定と携帯電話の送受信が可能か否か、ならびにGPSを利用したルート図の作成である。

 前日の雨が、山では雪になっていた。国道445号線沿いの二合から車でハチケン谷の林道を進む。この林道は入り口にゲートがあり、通常は施錠されている。ゲートから、私たちが車を降りた地点まで歩くとすれば、2〜3時間程度はかかりそうである。

 歩き始めたところは、京丈山の南西1.0kmの地点である。雪が10cmほど積もった緩やかな登山道を北西方向へジグザグに登る。稜線に出たところで進行方向を北東に変え、稜線上を進む。稜線の登山道は整備されていて歩きやく、40分ほどで京丈山山頂に着く。山頂からは美里町方面が良く見える。

 京丈山山頂からは、柏川方面への登山道が分岐しているので、この道へ進まないように注意する。
 山頂から往路を少し引き返し、分岐点から南東方向へ進み平家山へ向かう。分岐点からは、稜線の北西側を巻くように400mほど進んだ所で、稜線の中心に出る。

 そこからは、稜線上を進む。平家山への途中には、標高差100mほどの三つのピークがあり、登り下りにかなりの体力を要する。登山道の両側は、濃いススタケのヤブであるが、登山道は幅2mほどに切り開かれていて、順調に進む。
 登山道の分岐点や進路を誤りやすそうな所をチェックしながら登る。チェックをしたところには、近いうちに道標が立てられる予定である。

 平家山の山頂は自然林で眺望はない。一休みして国見岳への途中にある櫟平を目指す。平家山から500mほどで平な櫟平に着く。周辺にはイチイやブナの大木がたくさん立っていて、素晴らしい環境である。ここで昼食をすませ、国見岳へ向かう。

 幅の広い尾根を目印にそって進む。積雪は、多いところで20cmほど。途中には、見事なブナの自然林が広がっている。二つのピークを越えてさらに登ると、広い範囲でスズタケが枯れかかっている。

 傾斜が急になると山頂は近い。積雪は深くなり、最も深い所では30cmほど。このあたりからシャクナゲの大きな群落が広がり、群落を抜けると国見岳の山頂である。

山頂からの展望は素晴らしく、西から北には今歩いてきた稜線が連なり、東には霧立越の稜線、そして南には五勇山へ続く稜線の先に烏帽子岳が見える。

 国見岳の山頂からは、五勇谷の国見岳登山口に向けて南西へ下る。下り始めると頭上には、黄色いマンサクの花が咲き始めている。

 少し下ると、五勇山方面への分岐点がある。その分岐点を左へ進めば五勇山から烏帽子岳方面へ。私たちは分岐点を右方向へ下る。

 下りは急坂の連続で、標高差800m余りを一気に下る。途中には、八本の大きなヒメシャラの木が立っているところがあり、夏の花の時期にも訪ねたいところである。

 さらに下ると、登山道の分岐点があり、右は旧登山道で緩傾斜、左は新道で急傾斜である。私たちは新道の急傾斜を下って国見岳新登山口へ降りた。ここから迎えの車が来ている五勇谷橋ゲートまでは300mほど。

 この日は思いがけない積雪に少々とまどったが、気温は高めで、アイゼンを着ける必要はなく、春のやわらかな雪であった。
 
咲き始めたマンサクの花


スズタケが切り開かれた登山道


京丈山から平家山へ 雪の登山道




素晴らしいブナの原生林


樹齢は数百年か 櫟平で見た
イチイの大木



カモシカの落としもの

 

国見岳近くの枯れ始めたスズタケ 


 国見岳山頂近くにある
シャクナゲの大群落



国見岳から見た霧立越の稜線

 

国見岳から見た小国見岳




Back