なべすけ山:仮称(462.9m)〜三日月山南峰:仮称(約445m)〜三日月山(496.7m) 大分県


駐車地点から見た、耳納連山と筑紫平野


経路概念図 クリックで拡大
三日月山山頂 


なべすけ山山頂


なべすけ山




2009年3月5日

 日田市夜明関町から北東へ林道大北線が延びている。その林道から標記3座を往復した。距離は3.0km、所要時間2:10であった。

 『昔昔、玖珠地方に、それはそれは大きな楠の木が立っていました。その楠の木が伐られ、幹が倒れかかったところが大きく窪みました。その、ま〜るく窪んだところが「鍋すけ」の形に似ていたところから「なべすけ山」の名前がつきました。

 その大きな楠の木が立っていたところは玖珠町で、伐られた跡が伐株山です。そして、筑後川下流の人たちは「ここまでは来るめ〜」と思っていましたが、倒れた楠の木の先の方がとどいたのが久留米市だそうです。』


 これは社会人になり立ての頃、筑後川の堤防からなべすけ山の形を眺めながら、先輩に教えていただいた話である。

 以来40年、この山を見るたびに、先輩の話を思い出していた。私たちにとって、なべすけ山は眺める山で、登山の対象とは思ってもいなかったが、最近登られたお二方のリポートを見て、急に登ってみたくなった。

 国道386号線の「行徳家」への看板のところから関集落に入る。JR九大線の上を過ぎてすぐ写真の道標「山の上」方向へ左折する。

 その後は、果樹園の中を道なりに進む。しばらく進むと三叉路に出会い、写真の「大北林道起点」の標柱が立っている。その三叉路を右折して進むと、大北林道は途中で未舗装となる。なおも進むとなべすけ山の鞍部のすぐ近くに着く。

 そこは、写真のように林道が左へ分岐している。その分岐点から40mほど直進したカーブの先に林道の膨らみがあり、そこに駐車する。この林道の膨らみには、数台の駐車が可能である。

 駐車地点から先ほどの林道の分岐点、地図のC地点まで戻り、林道の支線をDまで進んで、なべすけ山へ向かう。ここは遠くから見ると「鍋すけ」の底の部分である。

 林道の横からは篠竹が密生しているが、そのなかに踏分を見つけて進む。少し進むと尾根の東は植林で西は背の低い雑木林となる。

 その境目を目印やかすかな踏み跡を辿って登る。傾斜はかなり急になるが、ほどなくなべすけ山の頂に着く。

 山頂は、遠くから見ると「鍋すけ」の南側の縁に見えるところである。
 山頂は平たい疎林で、三角点はすぐに見つけることができた。山頂には山名を表す標識はなく、眺望は木々の枝に遮られて今ひとつである。

 往路をDまで引き返し、林道の支線をEまで進む。Eは急カーブで、三日月山南峰から派生している尾根筋を横切る。E地点の10m先でその尾根に取り付く。この取り付き地点には、分かりやすいように写真のテープを巻いておいた。

 尾根の東は篠竹のヤブ、西側はヒノキの林である。幸いヒノキ林の林床は刈り払われていて歩きやすい。

 刈り払われたヒノキ林と篠竹の境目をしばらく登ると、主尾根に出会う。そこから尾根に沿って進行方向を北西に変える。ほどなく三日月山南峰につく。
 南峰は「鍋すけ」の北側の縁である。頂きには山頂を示す標識はないが大きな岩がある。

 南峰から、目印にそって三日月山へ向かう。鞍部までは歩きやすいが、登りにかかると篠竹が現れ、薄いヤブ状になりる。少々歩きづらいが、かすかな踏分と目印は続いており、踏分を辿る。しばらく登ると傾斜が緩やかになり、三日月山の山頂である。

 山頂は樹林の中で眺望はないが、三角点の側に立派な標識がある。一息入れて、往路を引き返した。

 今回の山行は、T&Mさん並びにCJNさんお二方のウェブサイトを参考にさせていただいた。
 なべすけ山と三日月山南峰の山名は、CJNさんのサイトから引用させていただいた。

 40年前、先輩から教えていただいたなべすけ山は、なべすけ山と三日月山南峰、そして、その鞍部からなる「鍋すけ」の形に見える稜線の総称である。


  

 
 
筑後川の大石堰から見たなべすけ山

三日月山南峰付近の稜線


三日月山への登りの踏み分け


E地点から取り付いた尾根


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C地点
E地点