仰烏帽子山 のけえぼしやま(1301.8m)


南方面の山並




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八代海の先に見える雲仙 平成新山


2009年2月18日

 この日のめあてはフクジュソウ。
 相良村椎葉集落から、北西方向に林道相良五木線が延びている。その林道沿いにある登山口から谷コースを辿り、展望台を経て山頂へ。
 帰りは、元井谷と仏石のフクジュソウを見て登山口へ戻った。
 距離は10.7km、所要時間は6:50、うち、お花見の時間は2:40であった。

 フクジュソウの花は、毎朝、太陽の光が強くなって開き始める。そのタイミングに合わせて自生地を訪ねることにし、まずは山頂へ向かう。

 登山口から道標に沿って登る。牛の鼻ぐり岩を過ぎ、展望台と仏石の分岐点に着く。仏石には帰りに立ち寄る予定なので、展望台から山頂へのコースへ進む。

 ルートは谷底で、岩が累積する歩きにくい道である。谷の流水は現れたり消えたりする。
 次々に現れる谷の合流点には、道標が立てられていて進行方向は分かりやすい。

 谷を詰め、主尾根の手前で展望台に出る。展望台は岩壁の上で見晴らしが良い。遠く南の方向には霧島連山が、東には市房の山並みが見える。

 展望台から主尾根に出て、山頂へ向かう。この辺りから雪が現れ始め、登山道は所々で凍っている。

 山頂からの眺望は素晴らしく、西には八代海の先に島原の平成新山、南には遠く霧島の韓国岳、そして東には市房の山並みが見える。

 展望を楽しんだ後、元井谷へ向かう。主尾根を北東から東へ進み、仏石との分岐点から、元井谷へ下る。登山道の雪は少ないが部分的に凍っていて、滑りやすい。辺りの林床は、雪で一面真っ白である。

 しばらく下ると、真っ白な雪の上に、黄色いフクジュソウの花が点々と顔を出している。開いている花は少ないが、雪を融かすように咲くフクジュソウの花は、いつまで眺めていても飽きることがない。

 元井谷から先ほどの主尾根へ戻り、仏石を目指す。緩かな傾斜の登山道を南へ進み、急坂を下ると仏石である。仏石は大きな岩峰で、見る方向によっては仏に見えるのであろう。

 仏石の周辺は、たくさんのフクジュソウが満開である。花を愛でながら北東へ進む。群落は登山道に沿って続き、先の方で最大になる。

 大きな群落も今が見頃で、一帯は庭石のような石灰岩と可憐なフクジュソウが創りだす素晴らしい自然の庭園である。

 早春の柔らかな日射しの中で、咲き誇るフクジュソウを心ゆくまで観賞した後、この素晴らしい花園が永遠に続くことを願いながら、下山口へ向かった。
 
   
 

雪の上に落ちていたウスタビガのマユ


暖かい空気が噴出している風穴


牛の鼻くぐり岩


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