上塚山(937m) 大分県

 

経路概念図 クリックで拡大


山頂の標識


県境尾根からみた上塚山への支尾根 上塚山はの先で見えない

 

ブナの大木の窪みで育つシャクナゲ


 9月4日

 福岡県添田町の大南林道から県境尾根を辿り、支尾根経て山頂へ。帰りは県境尾根まで引き返し、岳滅鬼峠から大南林道へ出て出発地点へ戻った。距離は13.1km、所要時間は6:15であった。

 今回は、大南林道にある車止めゲート手前の林道支線の分岐点から歩くことにした。ここは広場になっていて、数台分の駐車スペースがある。
 林道の分岐点に道標はないが、地図から検討をつけて「猫の丸尾」の南に位置する、県境尾根の最低鞍部を目指す。
 大南林道との分岐点からは、林道の支線を終点まで辿る。歩き始めてすぐ、GPSの警報音が鳴り、人工衛星からの電波の受信が何度もとぎれる。目で見た限りでは、受信環境はさほど悪くはないが、上空には電波を捕捉できる衛星の数が少ないようだ。
 下山後地図上でGPSの軌跡を確認すると、この部分の軌跡は大きく乱れているが、実際に歩いたのは、地形図に実線で記載されている林道の通りである。
 その後、GPSの受信はすぐに回復し、その後は出発地点に戻るまで、正常に受信を続けることができた。

 林道の終点から先は地形図に山道の記載はないが、県境尾根方向へ目印が続いている。踏み跡は一部に薄い所もあるが、全体としてはほぼ明瞭である。

 見通しの利かない樹林の中を目印を追いながら進む。目印は離れている所もあり、丹念に探しながら進むとやがて視界が開け、猫の丸尾の頂が見えてくる。
 そこからは、ススキやシダが茂る中を一登りで県境尾根の最低案部に着く。そこには「最低鞍部」の標識がある。

 最低鞍部からは県境尾根を南へ辿り、途中から上塚山への支尾根の分岐点に着く。
 分岐点には上塚山への道標があり、所要時間は1:30と記されている。この時間は多人数で歩く場合の所要時間のようで、今回歩いた所要時間は1:05であった。

 上塚山へ向かう登山道は、支尾根の稜線上を通っていて歩きやすい。尾根の東側は自然林で、吹き渡る初秋の風が心地よい。

 上塚山の山頂は樹林の中で視界はなく、一息入れて引き返す。先ほどの分岐点まで戻り、県境尾根を西へ進んで岳滅鬼峠を目指す。途中には垂直の岩場があり、慎重に降りる。

 尾根道は登り下りが連続して続き、体力を消耗する。稜線を覆うスズタケのトンネルをくぐりながらしばらく進むと、GPSの地図画面に地形図(紙地図)にも記載されている福岡県と大分県を結ぶ波線の道が現れて稜線を横切っている。しかし、この地点には山道らしい痕跡はなく、地形図上の波線の道は今は使われずに消滅しているようだ。「破線の山道が稜線と交わっているところは、古い時代の岳滅鬼峠であろうか、いや、地形図の記載ミスかも知れない」などとと考えながら先へ進む。そこからさらにピークを二つ越えたところで、現在の岳滅鬼峠に着く。

 岳滅鬼峠からは大南林道へ出て、そこから林道を東へ進んで出発地点へ戻った。

岳滅鬼峠にある藩境
を示す石柱


   
上塚山へ向かう支尾根の自然林


出始めたススキの穂


アケボノソウの蕾


マツカゼソウ
 
モミジハグマ

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