猫の丸尾(1044m) 福岡県 |
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経路概念図 クリックで拡大 |
山頂にある三角点の補点 山名の標識はない |
8月5日 往路は、添田町の大南林道沿いにある、玉屋神社参道のすぐ先にある登山口から岳滅鬼(がくめき)峠をへて山頂へ。復路は、籠水(こもりみず)峠を経て鬼杉へ周回した。距離は10.1km、所要時間5:10であった。 今回は、東峰村の大日ガ岳から岳滅鬼峠、猫の丸尾、籠水峠を経て薬師峠までを歩いて繋ぐ計画の一部分である。 過去に大日ガ岳から岳滅鬼峠までは歩いており、残りの岳滅鬼峠から薬師峠までを、今日と明日の二日間で歩くことにした。この区間は一日で歩き通せる距離であるが、周辺の山や花を楽しみながらゆっくり歩くつもりだ。 登山口から、すぐ下を流れる汐井川を渡渉して岳滅鬼峠へ向かう。登山道はよく歩かれているようで、道標もあって分かりやすい。 登山道は修験の道と重なり、途中には苔むした小さな石積みが点々と点々と続いていて、歴史を感じさせる。 岳滅鬼峠は大分との県境である。ここには背丈ほどの古い石碑があり、藩境であることを示す文字が刻まれている。この峠からは、県境の稜線を北東へ進む。 登山道は明瞭であるが、稜線は小さなピークが連続していて、思っていた以上に体力を要する。途中には、スズタケが登山道を覆っている所もあるが大きな支障はなく、シャクナゲも多い。 上塚山への分岐を過ぎるとやがて紙地図にある1020mのピークである。このピークは「石楠花の頭」と呼ばれているそうであるが、頂に山名標識は見当たらない。 この1020mの標高値は、国土地理院の最新の電子地図「ウオッちず」には記載されていない。地図を利用する者としては、標高値は地図上に一つでも多く表示してほしいところである。下山後、国土地理院に「ウオッ地図」にも過去の紙地図と同様 に標高値を記載していただくように要請した。 稜線の最低鞍部を過ぎると、尾根の幅が広くなる。一帯は樹林に接した小さな草原で、遠くでは、シカの群れが草をはんでいる。近づくと、シカは鋭い警戒音を発して、一斉に樹林の中へ駆け込む。この辺りはシカの餌場のようで、登山道と見間違 えるようなはっきりとした獣道が幾つも通っている。うっかりして、これらの獣道に誘い込まれないように注意が必要だ。 猫の丸尾の頂は、丸い鈍頂である。そこには三角点の補点があるだけで、山名の標識はない。 この頂が地図上の標高1044m地点「猫の丸尾」であることをGPSと紙地図で確認する。そして、地図とコンパスで次の目的地である籠水峠への方向をさだめて歩き始める。 幅の広い尾根の中心をはずさないように進む。この尾根筋は自然の大木が茂り、風通しも良くて心地よい。一旦下って小さなピークを越えると籠水峠である。 峠の前方には、数十メートルの切り立った岸壁が見える。ここから明日は、北東へ進んで薬師峠を目指す予定である。 今日歩いた猫の丸尾から明日歩く予定の薬師峠にかけては、地図上に県境の印が途切れている。国土地理院に尋ねると、「県境が定まっていないから」とのこと。 籠水峠からは、西へ進んで鬼杉を目指す。峠からしばらくは、太古から伐られたことがないような素晴らしい自然林が続く。 苔むした大岩が累積する自然林の中を進むと、やがて歩き馴れた南岳への登山道に出会う。そこからは鬼杉を経て出発地点へ戻った。 明日は豊前坊から英彦山を経て、裏英彦山道へ周回する予定である。 |
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苔むしたケルン |
登山口の標識 矢印の先の杉に取り付けられている |
左は玉屋神社への参道 右の矢印は登山口 |
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從是北豐前国小倉領の文字が刻まれた 岳滅鬼(がくめき)峠の石碑 |
途中の岩場 |
稜線にある上塚山への分岐標識 |
マルバフユイチゴ |
オトギリソウ |
猫の丸尾付近の自然林 |
稜線の登山道 |
鬼杉から英彦山南岳への 登山道にある道標 |
籠水(こもりみず)峠から 北に見える岩壁 |
英彦山の鬼杉 |
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途中で出会ったオオキツネノカミソリ |
リョウブ |
岩壁に咲いていたイワタバコ |
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ボタンヅル |
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