岩屋山(475m) 長崎県



遠くに霞む野母崎


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登山口の道標


3月15日

 今日の登山口は、長崎市式見町の向町である。花咲ヶ丘バス停近くの登山口から舞岳の北を巻いて岩屋山々頂へ。復路は往路を引き返し、途中から舞岳の山頂を経て、登山口へ戻った。距離は9.6km、所要時間は3:25であった。

 登山口からしばらくは農作業用の小道である。道標は登山口にあるだけで、式見ダムへの分岐点である九州自然歩道に出合うまでは目印もない。小道は幾つにも別れていて、進行方向が分かりづらい。地形図とコンパスそれに周辺の地形などから、進む道を選びながら歩く。

 道はやがて1本になり、舞岳と式見ダムの間を北東へ進む。この辺りは古い畑の跡で、小さな石を丹念に積み上げた石垣が斜面に何段も重なっている。地域の人々が、何代にもわたって築き上げたであろう段々畑には雑木が茂り、役目を終えた畑は今、静かに自然に帰ろうとしている。

 式見ダムから登ってきた自然歩道に出合うと、登山道の幅は広くなり道標も整備をされていて快適だ。

 山頂は大勢の登山者で賑やかだ。頂からは雲仙普賢岳から長崎半島の先端、野母崎にかけての大パノラマが広がっていた。

 岩屋山では今の時期、鹿児島県出水地方で越冬をしていたツルの北帰行が見られるそうである。期待をして南の空をしばらく眺めていたが、この時はその姿を見ることはできなかった。

 山頂からは往路を戻り、式見ダムへの分岐点の先から舞岳へ向かう。舞岳の山頂からは、式見の複雑な海岸がすぐ近くに見える。展望を楽しんだ後、山頂から続く稜線を西へ進む。しばらくは踏み跡も明瞭で目印もあったが、途中で見失った。基本通りに引き返して、踏み跡の続きを探そうかとも思ったが、地形図とGPSで現在地を確認すると、登山口の方向には危険な所はないようなので、そのまま尾根をはずさないように進む。やがて畑に出て、そこからは農作業用の小道を通って登山口へ戻った

 下山後に考えたことであるが、今日私たちが登山口と思って入山をした地点は間違っていた可能性がある。というのは、入山地点から九州自然歩道に出会うまで道標や目印が全くないこと。次に、山道は明瞭であるが、人が最近歩いた形跡がほとんどないこと。これらのことから、この山道は古い畑や森林の作業道として利用されていたもので、岩屋山へは通じているものの、登山道とは違うようにも思える。
 入山地点にあった標識「岩屋山方面」は登山道を示すものではなく、車道に付けられたもので、式見ダムの方向を示す標識である可能性もある。現時点では、私たちが歩いた山道は登山道か否かは分からないが、近い内に市役所などの公的な機関に尋ねてみたいと思っている。

 

春霞に浮かぶ雲仙普賢岳


岩屋山々頂


古い段々畑の跡


舞岳山頂の先にある祠

 



岩屋山から見た長崎市街

 

アオモジ


 山頂の枝に刺されたミカン
に飛んできたメジロ


 
舞岳から見た式見の海岸


ムサシアブミ


イヌガシ

 
ヒサカキ


ヤブツバキ


キケマン


タチツボスミレ


伸び始めたツワブキの新しい葉


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舞岳山頂