馬子岳(1150m)〜目丸山(1341m)   熊本県


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 11月14日

 山都町内大臣から椎矢峠へ通じる道路は、途中の目丸発電所横の橋で通行止めになっている。登山口はそこから2.2km先の西内谷橋の左岸である。
 往路は通行止めの所から、登山口を経て馬子岳〜目丸山へ。復路は往路の途中から西内谷林道の終点へ周回した。距離は20.1km、所要時間は8:55であった。

 今日の目的は初めての馬子岳登山である。目丸山は春に何度も歩いているが、この時期には歩いたことがなく、ついでに足を延ばしてみることにした。事前にガイドブックを読みネットの情報も集めて、事前学習を十分にしての出発だ。情報によると、この山の登りは急坂の連続で、かなり手強いようだ。

 登山口から目印を追って馬子岳の山頂へ向かう。途中から岩が露出した急坂となり、岩の角や木の根元をつかまえてよじ登るようにしながら、高度を上げていく。日頃使うことが少ない眠っている筋肉を呼び起こしての登りに、疲労感は大きく、時間も長いように感じる。
 きつい登りの途中で辺に目を向けると、ヒカゲツツジがたくさん生えている。初夏には見事な黄色い花園ができることであろう。
 急坂の連続に、そろそろ一休みしたいと思ったころ見晴らしの良いところに出た。そこで立ち止まり、つかの間の展望を楽んで、先を急ぐ。

 今日のコースは長い。日暮れ前には車まで帰り着きたい。脇目も振らずに先を急いでいると、帰りに南へ向かう分岐点まで来てしまった。ここで、大きなミスに気づいた。

 急ぐあまり、目的である馬子岳の山頂に気づかず、通り過ぎてしてしまったようだ。ネットの写真で、馬子岳山頂の三角点や標識を見ていたので、歩いてさえいれば山頂は容易に分かると思いこんでいた。この事態に少々あわてたが、引き返して確認をする余裕はない。がっかりするとともに、二人揃っての見落としに、おかしさがこみ上げてくる。
 歳のせいか、気の緩みか。それとも、時間的な余裕のない計画が原因か。など、など・・・「反省猿」のポーズを思い浮かべながらの反省しきりである。

 自らを強く戒めながら、祈るような気持でGPSの地図画面の軌跡を見てみると、馬子岳の山頂は間違いなく通過をしているようだ。ヤッター、GPS様々だ。もしGPSを忘れていたら・・・・・。
 無意識のうちに通り過ぎた「まぼろしの馬子岳」ではあるが、登ったことにしておこう。
 一息入れて、足取りも軽く目丸山へ向かう。

 目丸山へ続く稜線の木々はすっかり葉を落としていて、林床は明るく、落ち葉に覆われている。長年見ていないが、ここは春になると、カタクリの花が一面に咲く所だ。

 帰路は往路で確認をしていた西内谷林道への分岐点から、谷沿いに下る。この分岐点には道標がないので地図上での確認が必要だ。谷を少し下ると目印が出てくる。途中から西側の尾根に上がる予定であるが、その地点が分からない。

 夏の出水で、分かりにくくなっているのかも知れない。地形図を見ると、谷は林道からは離れていく方向にあり、先は傾斜もきつくなるようだ。このまま谷を下り続けると危険である。尾根に上がりやすそうな所を見つけて、上がってみると登山道に出合った。登山道は狭い尾根上についている。この登山道は、かなりかなり上の方から続いているようである。私たちは谷を下りすぎていたようで、谷から尾根へ上がる正しい地点は、もっと手前にあったようだ。

 尾根上の登山道を下っていくと、計画通りに、林道の終点に出た。そこからは山ひだに沿って蛇行する、長い長い林道を歩いて車道に出た。

 この辺りの紅葉は見頃で、残照に映える彩りは一きわ鮮やかだ。その美しい紅葉を眺めながら歩き続け、日暮れ前予定通りに駐車地点に辿り着いた。 

 
残照に映える紅葉 

ムキタケ

 
 

ジンジソウ

 
ママコナ


タツナミソウ

ムラサキシキブ


メギ


ミヤマシキミ



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