焼尻島〜天売島

 
 
羊の放牧地

  


5月24日


   この日は礼文島に渡り、レブンアツモリソウを観賞する予定であったが、2週間ほど前から低温傾向が続いており、レブンアツモリソウの見頃は予想よりかなり遅れて、今月末頃からになりそうである。
 そこで、行き先を焼尻島〜天売島に変更して、レブンアツモリソウが咲くのを待つことにした。



焼尻島
 焼尻島は周囲12kmの小さな島である。島に渡ってまず感じたのは、緑が豊かなことである。前日の稚内に比べると島の季節は2週間くらい早く進んでいるようだ。

 島の中央部の散策道を歩いてみると、スズランやクロユリ、カンゾウなど、春から初夏の花が咲き始めていた。
 この島は北海道にあって、比較的温暖で自然が豊かな島である。
 
 
1848年 米国人マクドナルド
漂着記念の地


 


 
クルマバソウ

 
オオタチツボスミレ


マイヅルソウ 

 
スズラン

 

エゾイチゲ

 
エゾエンゴサク




 



クロユリ

 
クルマバツクバネソウ



ベニバナイチヤクソウの蕾

 
オオカメノキ

 
焼尻島から見た天売島


エゾカンゾウ


ホウチャクソウ


エゾタンポポ






5月24・25日


天売島

 ここは野鳥の島である。地元の人のすすめで、夜、ウトウの観察に出かけた。
 天売島では30万羽のつがいが狭い範囲に世界最大といわれるコロニーをつくり、ウサギの巣のような巣穴を掘って繁殖をしている。下見を兼ねて、明るい時間にコロニーに行ってみると、そこは一面直径30cmくらいの穴だらけである。
 幸いにも、今はちょうど子育ての時期だ。日が暮れてまもなくバタバタという羽音とともに、ものすごい数のウトウが私たちの周りに降り立ち、それぞれの巣穴へと、くわえてきた小魚を運んでいる。
 夜の暗い中、自分の巣穴のそばに降り立、しかもおびただしい数の巣穴があるのに、よく自分の巣穴が分かるものだと感心する。体に高度なGPSを備えているのであろうか、とうてい人間にはまねのできない帰巣行動である。

 翌朝は島の散策道を歩いてみた。頭上ではノゴマやアオジなどの野鳥が盛んにさえずり、足下にはハクサンチドリやクロユリ、センダイハギなどの花が咲き、島は春から初夏の装いである。
 

ハクサンチドリ





シロオドリコソウ


 オオタチツボスミレ



センダイハギ

 
 




クロユリ


アマドコロ

 
さえずるウグイス


さえずるノゴマ

 
エゾビタキ


ウミネコのコロニー


巣穴からこちらを伺うウトウ


餌を運ぶウトウ


岩礁で羽ねを休めるウミウたち
お腹の白いのはウミガラス(オロロンチョウ)と思って
撮影をしたが、環境省の専門家に見てもらった
らウミウとのことで少々がっかり

 
ウトウの巣穴



天売島からの焼尻島




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