仰烏帽子山 のけえぼしやま (1,302m) 熊本県


 2月7日

 相良村椎葉集落の先にある登山口から仏石〜山頂へ。復路は往路の途中から、展望台を経て椎葉谷へ周回した。

 登山道はつい先日整備されたのであろう、鍬の跡も新しく丁寧な仕事ぶりに頭が下がる思いである。村役場の話しによると、登山道の整備は地元の人にお願いをして、毎年登山者が多くなる前に行っているそうである。

 この冬は今までに経験したことがないような、暖かい日が続いている。ウメの花も早くから咲き始めており、フクジュソウの花も早いのではなかろうかと思い、山へ向かった。
 
 花の状況に思いを巡らせながら歩を進め、仏石に着くと思っていた以上に多くの花が目に飛び込んできた。嬉しくなって思わず笑みが浮かぶ。高揚した気分でさらに進むと、うららかな冬の日を浴びて、黄色い花があちらこちらに咲き、早くも見頃を迎えていた。この辺りの花は5〜6分咲きであろう。

 それにしても、今年の開花は早い。花が早い年は、その後に低温に遭う機会が増える。花が咲いた後の低温は結実や種子の発育を阻害することが多く、気がかりだ。 

 仰烏帽子山のフクジュソウの群落は、元井谷と椎葉谷側の2カ所にある。元井谷から登って来た人の話では「元井谷の開花は始まったばかりで、咲いているのは数輪」ということであった。その話からすると、開花は南に面している椎葉谷の方がかなり進んでいるようである。

 フクジュソウの群落地には村によってロープが張られ、大切に保護をされている。観賞にあたっては、ロープ内に踏み込むことがないように、マナーを守りたいものである。

 山頂近くの自然林では、登山道にうすく雪が残っていた。復路の椎葉谷は積雪をしている可能性もあると考え、アイゼンを携行していたが、雪はなく無事に下山することができた。
 

経路概念図 クリックで拡大


山頂




雪が残る山頂近くの
登山道



石灰岩が塁積する椎葉谷の登山道


風 穴
  この時期は暖かい空気が出ている



仏石


直径1m、石灰岩の井戸状縦穴
鍾乳洞につながっているのであろうか


みずみずしい色のコケ
暖冬の影響であろう




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