黒岳(1,455m)  宮崎県


経路概念図 クリックで拡大



 2月6日

 諸塚村紋原地区の先にある登山口から山頂を往復した。所要時間は1:30である。登山口までの林道には所々に雪が残り、車には滑り止めが必要であった。
 登山道にも雪はあったがアイゼンを着けるほどではなかった。空は晴れてたが春霞状の煙霧が発生していて、遠くの山はぼんやりと霞んでいた。これも暖冬の影響であろう。

 今回の目当ての一つは、フクジュソウの観賞である。フクジュソウは登山口に行く途中の紋原地区に自生している。ここは九州では最も南に位置する貴重な自生地であり、宮崎県と諸塚村の天然記念物に指定され、保護されている。この紋原地区のフクジュソウは、九州山地では比較的に早く花を咲かせる所でもある。

 自生地には柵が巡らされているが、幸いにも柵の近くで数株の花が咲いていた。群落の中心部分は遠く柵の中で、近づくことはできない。 目を凝らして見渡すと、かなり咲いているようだ。花は3分咲きか、それ以上であろう。心ゆくまで観賞をするには、双眼鏡などが必要である。

 私たちは最近まで知らなかったが、日本に自生するフクジュソウはキタミフクジュソウ、ミチノクフクジュソウ、フクジュソウと2001年に初めて紹介されたシコクフクジュソウの4種類である。

 紋原地区のフクジュソウは、その中のシコクフクジュソウに属するそうである。4種類の違いは、染色体の数や花弁の数、色などとされており、そのことを考えながら花を見ていると、昨年とは違って新鮮な感じがする。
 

山頂


フクジュソウ


登山道に残る雪


黒ダキ展望台


稜線から見た諸塚山 中央奥       

山頂近くのブナの大木

 諸塚山は「日本一早い山開き」と銘打って、毎年3月の第一日曜に山開きが行われており、今年は3月4日の予定。
山開きは神楽などの郷土芸能や地域産物の販売など、村をあげて行われるそうである。
問い合わせは諸塚村役場 0982−65−1116

 


BACK