久住山(1787m)〜稲星山(1774m)〜中岳(1791m)〜天狗ヶ城(1780m) 大分県      


 2月3日

 牧ノ戸峠から久住山〜稲星山〜中岳〜天狗ヶ城を周回した。所要時間は5:40であった。当日の予報は晴れ。気温はこの冬最低という情報に、ダイアモンドダストや霧氷、御池の「御神渡り現象」を期待しての山行であったが、期待は完全にはずれて、それらは全く見ることができなかった。

 日の出前、登山口の気温はマイナス7度。しかし、御池の氷は薄く、天狗ヶ城の真下は氷結せずに水面が見えていた。厳寒期に全面氷結をしていない御池は、今までに見たことがない。 今年は特異的に、温暖化現象が現れているのであろうか。それにしても、この冬、地球規模での顕著な気温の上昇は、大いに気になるところである。

 この日は冬晴れで、空は青く澄みわたり心地よい。しかし、久住山々頂付近から天狗ヶ城にかけての稜線では、風速15m前後の強い風が吹き、時おり雪煙を巻上げていたいていた。

 御池では入れ替わり立ち替わり、多くの人が氷の上を歩いていた。しかし、氷の上を歩くのは非常に危険である。

 聞くところによると、岸から離れた所でもしも氷が割れて水中に落ちれば、自力での脱出はまず困難であり、ザイルがあっても他者による救出活動は困難を極めるそうである。

 水温や気温が低い時期に水中に落ちれば、体温を奪われて運動をする力が急速に低下する。運良く岸に上がることができても、濡れた状態で寒風にさらされれると、水中と同様に低体温症が進み、短時間で生命への危険性が大きくなると言われている。

 誰しも、自然にできた氷の上は歩いてみたいものであり、その姿を写真に収めたくもなる。しかし、氷の上を歩くことは生命に関わる危険と隣り合わせの行為であり、自重したいものである。

経路概念図 クリックして拡大


強風で時折舞い上がる雪煙


久住山頂から三俣山を望む



右奥 涌蓋山



奥の双耳峰は由布岳






阿蘇山




三俣山




左、大船山 右、中岳


雪の風紋


       天狗ヶ城から見た御池 
      手前の黒っぽい三日月型
      は氷結をしていない部分


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中岳から見た左、久住山 右、扇ヶ鼻