高房山(337m) 宮崎県


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 11月13日

 宮崎市(旧高岡町)瓜田ダムから「悠々の森」〜山頂を周回した。所要時間は4:00であった。
 今回のめあては、ヤッコソウの観賞である。名の由来はその姿が「奴」に似るから。ヤッコソウは、スダジイやツブラジイの根に寄生する珍しい植物である。南九州から四国の温暖な地域で見られるとされおり、国の特別天然記念物に指定されている。この一帯は遊歩道が整備され、併せてヤッコソウの保護が行われている。

 ヤッコソウは、遊歩道のいたる所でたくさん顔を出していた。「奴」が手を広げたようなその愛らしい姿は、見る者の心を和ませる。
 ヤッコソウは密を出し、その密を求めてメジロが訪れるといわれている。この日はメジロではなく、数頭のスズメバチがあちらこちらの群落で、盛んに密を吸っていた。数年前からこの地を訪ねているが、スズメバチに出会ったのは初めてである。しばらく観察をしていると、スズメバチは一定方向に飛び立ちまた飛来する。巣との往復を繰り返しているようである。スズメバチに対しては、過剰な刺激や近づき過ぎは襲われる危険性があり、注意が必要だ。
 このスズメバチのことは、下山後地元の市役所に伝えた。その結果、即刻、遊歩道の入り口に注意書が掲示される見通しである。
 遊歩道は照葉樹に覆われているが、その途切れたところではシロヨメナが咲き、ビナンカズラやヤブコウジが赤く色づいていた。


遊歩道から見た宮崎市街と太平洋

山頂の祠



ヤッコソウの密を吸う
オオスズメバチ

ヤッコソウの群落




キッコウハグマ

 
ツチトリモチ

 
ヤブコウジ

遊歩道の小高いピークごとに祀られている山ノ神 地域の人々の自然に対する信仰心の厚さが伺える

ビナンカズラ


フユイチゴ


シロヨメナ