城山(369m)   福岡県



ウスキキヌガサタケ


 7月6、7の両日

、宗像市の福岡教育大近くの登山口から、遊歩道を散策した。
遊歩道はクスやカシ、クロガネモチなどの広葉樹の大木に覆われた、すばらしい環境である。

 今回のめあては、ウスキキヌガサタケとの出会いである。このキノコは、その特徴であるレースのドレスを朝早くからまとい始め、数時間あとにはでしぼんでしまうという、あまりにもはかない命である。そうであるがゆえに、森の中で、黄色のドレスを身につけたその姿は、あまりにも神秘的であり、また、魅惑的でもある。
 今回、6日には4本、7日には5本と、多くのウスキキヌガサタケに出会った。幸いにもそのうちの1本は、遊歩道のすぐそばに顔を出していた。しかも、レースを開き始めたばかりの、絶好のタイミングで出会い、その様子を心ゆくまで鑑賞した。鑑賞を始めてドレスの形が整うまで、わずか25分という短い時間であった。

 少し離れたところでは、おとぎ話に出てくるような、赤い色をしたタマゴタケが顔を出していた。そのほかには、蟹の鋏にそっくりのカニノツメやアンドンタケなど、色々なキノコと出会うことができた。

 山頂ではヒメヒオウギスイセンが咲き始め、薄暗い森の中では、ウインナソーセージのような実をつける、ツチアケビの花が咲き、実をつけ始めていた。

 城山一帯は貴重な植物やキノコが育っており、有志の方々によって保護活動が行われている。鑑賞にあたってはマナーを厳格に守り、植物やキノコなどを傷めることがないように、細心の注意をはらいたいものである。






城  山


ウスキキヌガサタケの経時変化  左の状態から右の状態になるまでの時間は25分

 

ヤブカンゾウのつぼみ



ウマオイ



タマゴタケ



ハナミョウガの実

 

ツチアケビの花



アラゲキクラゲ


アンドンタケ 


カニノツメ
蟹の鋏にそっくり


ウバユリのつぼみ






ヒメヒオウギスイセン

 

アリドオシの実



経路概念図 1/2万5千地形図





経路断面概念図 断面沿面距離約1.7km


作成:2008年7月5日