熊渡山 くまどやま(960.2m)~カラ迫岳(1006m) 福岡県 |
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2015年5月25日 八女市星野村の最高峰であるカラ迫岳への登山道調査を行っており、今回は熊渡山から周回するルートの調査。 下山ルートの山口集落の近くに駐車して、車道(写真⑤)を熊渡山方向へ進む。エノハ荘の先は工事中で「全面通行止め」の看板があるが、工事が始まる前の早い時刻であったために通過をすることができた。 林道の立体交差の先から、古い林道に入る。林道はかなり荒れていて、終点の近くは流水によって岩が露出し流木もあるなど、どこが林道の終点か分からない状況である⑥。 踏み跡を見つけて山道に入ると、すぐに作業小屋に出会う。途中には夏草や灌木が茂って登山道を覆っているところもあるが、踏み跡は分かる。 ところが、地図の注意1では進路を誤った。直進方向に、草がまばらに生える比較的新しい土石流の跡があって、ついそちらへ進んでしまった。 すぐに気づいて、ルートを探しながら引き返す。すると、草に隠れた目印を見つた。その場で、改めてGPSと紙地図で現在位置を特定し、磁石で進行方向を確認して進む。 しばらく進むと、熊渡山からカラ迫岳へ通じる縦走路に出会う。そこは踏み跡の薄いT字路、地図の「J4」で道標⑩がある。 T字路を左へとり、熊渡山へ向かう。ルートは明瞭で尾根に沿い、一部に人工林もあるが、心地よい自然林が続く。 標柱の立つ国境石⑫を見ると、ほどなく山頂に着く。山頂は自然林の中で、展望は得られない。山頂からは、東側の林道へ通じるルートがあり、その方向へ目印が付いている。この東からのルートはかなり前に歩いたことがあり、当時のことを懐かしく思う。 先ほどのT字路へ戻り、カラ迫岳へ向かう。T字路にカラ迫岳方向を示す道標はないが、薄い踏み跡があり目印も続く。ルートにヤブ状のところはなく、県境の尾根筋を辿る。大分県側は人工林、福岡県側は自然林が続く。T字路から先に道標はなく、地図の注意2、3、4は直角に曲がるところがあり、進行方向に注意をしながら地形図と磁石で方向を確認して進む。 地図の注意4、⑬はX2の方向に踏み跡と目印が付いており、念のためにそちらへ進んでみたが、カラ迫岳とは明らかに違う方向であり、どちらへ通じているのでいるのであろうか。 カラ迫岳に近づくと、灌木が茂りヤブっぽくなる。しかし、踏み跡を見失うことなく進んでカラ迫岳の山頂に到着。 山頂では、4日前には気づかなかったヤマボウシの花を見て、金抗跡へのルートを下る。カラ迫岳の登山口である地図のPから車道を歩き、山口集落をへて駐車地に戻った。 今回歩いた中で、林道の立体交差からカラ迫までは、ルートの分かりづらいところがかなりある。加えて、その間は樹林の中で遠望は得られず、現在位置を把握しづらい。 これらのことから、正確なルートを記載した地形図と磁石は必ず携行したい。 |
経路概念図 クリックで 拡大 |
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① 熊渡山山頂 |
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② カラ迫岳山頂 |
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③ 熊渡山 |
⑤ 駐車地のそばにある道標 |
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④ カラ迫岳 |
⑥ 地図の林道終点付近 荒れた路面 |
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⑦ 支柱からはずれ、地面に置かれた道標 |
⑧ 林道終点のそばにある作業小屋 |
ギンリョウソウ |
⑨ 縦走路分岐の手前 夏草や灌木が茂る登山道 踏み跡は、はっきりしている |
⑩ T字路の縦走路分岐 カラ迫岳方向を示す記載はない |
葉が白くなってきたマタタビ |
⑪ 熊渡山への登山道 |
⑫ 熊渡山の手前、標柱の説明は 「旧久留米藩・天領日田国境石」 |
ミズタビラコ |
⑬ 地図の注意4にある境界石 |
⑭ カラ迫岳の先にある国境石 七十二の番号が刻まれている |
ガクウツギ |
⑮ 地図のP、カラ迫岳登山口近くの滝 |
カンアオイ |
フタリシズカ |
開き始めたヤマボウシ カラ迫岳の山頂 |
ヤマツツジ |
ツクバネウツギ |
タツナミソウ |
良い香りのノバラ |
ノアザミ |
バイカウツギ(梅花空木) |
サワギク |
ヤブシキミ |
カノコソウにやってきた スジグロシロチョウ |
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