上福根山(1645.3m) 熊本県



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山頂 右はシャクナゲの大木



日没後、ヘッドランプの光に浮かぶ
フクジュソウ



登山口



下山炉の大岩付近


2014年2月19日


 五家荘の山30数座の山には100kmに及ぶ登山道があり、登山者の安全を願ってレスキューポイントの設置が進められている。この日は、その設置作業に参加。参加者は、地域の消防署員を含めた7名である。

 下山予定地の久連子にある「古代の里」に車を置き、登山口の近くまで地元の人に車で送ってもらう。登山口へ通じる林道は3〜5cmほどの積雪があり、路面は窪んだ所や落石も多く、パンクを防ぐために落石を取り除きながら進む。車のUターンができる所まで進んだところで車から降り、林道を歩いて登山口へ。

 登山口の積雪は10cmほど。スギ林の中をジグザグに登り、尾根に出ると視界が開けて白っぽくなった脊梁の山々が見える。
 さらに登るとスズタケ帯に入る。スズタケは、積雪の重みで絡み合うように登山道に倒れ込み、それをかき分けながら進む。

 先頭をつとめるのは疲労が大きく、雪まみれにもなることから交代をしながら進む。雪は次第に多くなり、標高1500mを越える辺りから60〜70cmほどの深さに。

 深い雪の中では、シャクナゲの大きな群落帯で無雪期の踏み跡を見つけるのが困難である。
 そのため、GPSに転送していた過去の軌跡や時々現れる目印を確認しつつ、雪に半分埋もれたシャクナゲをかき分けながら慎重に進んでようやく上福根山の山頂へ。

 この日の計画は、上福根山の先にある前福根山、中福根山を経て下福根山までレスキューポイントを設置する予定であった。しかし、上福根山へ到着するまでに多くの時間を要したので、上福根山から先は次の機会にして、下山口の久連子へ向かう。

 山頂からの下りも往路と同じように、雪に埋もれたシャクナゲやスズタケをかき分けながら下る。横断する林道まで進むと積雪は浅くなり、岩宇土山の手前から右折してオコバ谷への急坂を下る。

 途中でヘッドランプを点け、フクジュソウの群落がある白崩平では、キャップランプの光に映し出される数株のフクジュソウを見て慎重に下る。

 オコバ谷本流の渡渉は、これまでの渡渉地点の少し下流に新しく設定された、比較的安全な所を渡って登山道に上がり、さらに下ってオコバ谷の登山口へ下山した。
 なお、掲載している写真の数枚は、Mishanから提供をしていただいたものである。



この日の参加者



レスキューポイントの標識を取り付ける



登山口付近から見るウードヤ山 
雲海の下は樅木集落



烏ヶ原山付近から見る上福根山



積雪でルート上に倒れ込む
スズタケをかき分けながら進む



膝上まで積む雪の中を登る



下山路から見る脊梁の山

 

シカの足跡



ブナの大木

 

 
深い雪の中を進む

   

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